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読書メモ:お金と感情と意思決定の白熱教室 第3回

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感情

感情は何のためにあるんだろう。

進化の観点からいうと、感情とは実は「何も考えないこと」だ。

ジャングルでトラと鉢合わせした場面を想像してほしい。

頭の中で、コストや利益を考えてからじっくり判断すべきか?

そんなことを言っている場合じゃない。

とにかく何も考えずに逃げるのが先だ。

それが感情の果たす役割だ。

つまり感情は、外からの要因によって動かされるものだといえる。

一度動き始めたら、決してそれを止めることはできない。

 

特定の感情と結びついた出来事は長い間記憶に残る。

それとは逆に、何の感情も伴わない出来事は記憶に残りにくい。

 

感情は、周りの環境によって引き起こされ、ずっと続くように思えるが、そう長くは続かない。

また感情は、人間の行動を強くコントロールし支配してしまう。

 

人間の行動は感情によって突き動かされるはずなのに、問題が大きくなればなるほど人々の関心は薄れてしまう。(ジェノサイドや食糧不足への対処が遅れてしまう)

物事を統計的に、数字の問題としてとらえた途端、私たちの感情のスイッチは切れてしまう。

 

感情は自然に発生しては消えていくもので、長くは続かないず、周囲の環境によって引き起こされる。

多少は制御できたとしても、予測するのは難しい。感情が現れることは事前にはわからないんだ。運転中に切れるのがいい例だ。

 

感情は、実用的な観点からすれば本来役に立つものだ。

何かが起きたときに、すぐさま必要な行動に導いてくれる。

だが問題は、感情が本来の働きをする世界、例えばジャングルのような場所には、私たちはもはや住んでいないということだ。

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