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親のプレッシャーに依存するモデルから、子ども自身のやる気を育むモデルへの転換

『セルフドリブン・チャイルド 脳科学が教える「子どもにまかせる」育て方』

アメリカでの研究成果の本という前提を踏まえつつも、多くのことはわれわれにも当てはまるのではないかと思っています。

 

以下、まえがきとあとがきから抜粋。

 

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・「コントロール感」が乏しいと大きなストレスを感じる


・自主性がモチベーションを高めるカギとなる


・健全な「コントロール感」は、私たちが子どもに臨むほぼすべてのことに関連している
 ・体と精神の健康、学業の性向、幸福


・健全な「コントロール感」が欠如すると、子どもは無力感にさいなまれ、受動的になったり、諦めたりすることが多くなる
・有意義な選択をする能力を否定されると、不安になり、怒りを抑え込もうとして、自己破壊や薬物依存に陥るリスクが高まる


・育った環境にかかわらず、「コントロール感」が欠如すると、内面の混乱が悪影響を与えることになる


・自分の面倒は自分で見なさいと言われた老人ホームの入居者が、看護スタッフが面倒を見てくれると言われた入居者よりも長生きする傾向
・宿題を自分でする(またはしない)と決めた子どもの幸福度が比較的高く、ストレスが少なく、やがて人生で成功しやすい


・私たちは、わが子が競争の激しいグローバル経済に参加し、適応して、貢献できること感じることを望む
・わが子を愛し、自分がこの世を去った後も幸せに不自由なく暮らしてほしいと思う
・だが、それらを達成するために間違った前提を受け入れている親が多い


・間違った前提
 ①成功へと続く一本の細い道があり、わが子がそこから外れるのはとんでもない。将来がかかっているのだから、子どもに決定させるわけにはいかない。
 ②人生で成功したいなら、学校の成績が重要だ。学校には何人かの勝ち組と、多くの負け組がいる。
 ③厳しく教えれば教えるほど、子どもは立派で成功した大人になる。子どもがもっと学習できるようにスケジュールを埋めよう。
 ④世界は昔より危険になっている。親は子どもたちが傷ついたり間違った道を選んだりしないように、常に監督しなければならない。


・多くの親は、これらの前提が間違っていることを無意識に理解しているが、わが子を落ちこぼれにしてはいけないというプレッシャーを友人や学校やほかの親たちから感じると、そうした見方ができなくなってしまう
 ・このプレッシャーは恐怖心に根差していて、恐怖心はたいてい誤った決定につながる


・実際には、わが子をコントロールすることはできないし、それを目標にすべきでもない


・何より重要なのは、成功するための判断力が付くように、自主的に考え、行動する方法を子どもに教えること
 ・子どもが望まないことを強制するのではなく、好きなことを見つけて、自分の中のやる気を引き出す
 ・親のプレッシャーに依存するモデルから、子ども自身のやる気を育むモデルへの転換


・新たな前提
 ①子どもは自分の頭で考えることができ、自分の力で行きたいと思っている
 ②一定の支援があれば、自分が何をすべきか理解できる


・子どもに自ら考える自由を与え、それを尊重するのがコツ


・たとえ子どもを管理し、親が望むように型にはめることができたとしても、親のストレスは減るかもしれないが、子どもの方は自己管理ができず、管理されるだけの人間になってしまう


・子どもの決定を信頼し、子どもの脳の発達を信じ、子ども自身から子どもを守ろうとする気持ちを抑え、その人生に干渉しすぎないようにするには、勇気が必要だ
・何が一番子どものためになるのかを知らないこともよくあると認めるには、謙虚さが必要だ
 ・親自身の感情や態度に注目するように考え方を変えなければならない
 ・これは子育ての極めて重要な要素
・どれも難しいが、実際にはコントロールできないことをコントロールしようとする方が、はるかに難しい
 ・コントロールできないこと=子どもをコントロールしようとすること

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