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メモ:宿題について(「教育の効果」)

『教育の効果』という本の「宿題」部分をまとめてみました。

宿題に対する常識を改めて考えるいいきっかけになるのではないでしょうか?

個人的には宿題はなしでもいいと思っています。

もしやるとすれば、毎授業ごとに2,3分の小テストをする方が効果があると思います。

以下まとめ

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■宿題
・宿題は激しい論争の的になっている
・多くの保護者は宿題の有無か量で効果のある学校かどうかを判断しているのではないだろうか
・保護者は、深く意味のある学習のために必要と信じているが、子どもに静謐で隔離された空間を与える以外には宿題にかかわるつもりはない
・宿題の効果は高校生では中学生の2倍
・中学生では小学生の2倍
・数学が最も効果が小さい
・最も効果が大きいのは理科と社会
・国語は中程度
・宿題の効果と宿題に費やした時間の間には負の相関関係
 ・宿題に費やす時間は少ない方がよい
 ・小学生は宿題に費やした時間と学習成果の相関はほぼゼロ
・学習者の宿題に対する態度と宿題をやり遂げること、また学年との関係は見られない
・保護者が宿題をするように促すことと学習者の宿題に対する態度との関係も見られない
 ・「学習者が自律的に行動できるように保護者が促すこととは負の相関がみられる」
・タスク指向型の宿題の方が、深い学習や問題解決をさせる宿題よりも効果が高いのかもしれない
・学習内容が複雑ではない場合、あるいは新しい内容である場合の方が宿題の効果は高い
 ・高次の概念的思考を必要とするものやPBLの宿題の効果は低い
・宿題を大量に与えること、教師が宿題を点検しないことには学力に対する効果はない
・学習者の動機づけを低めたり、誤った学習行動を定着させるような宿題をけん制するとともに、短時間でできる宿題を頻繁に出したり教師が丁寧に点検するよう案宿題を出すことがよい
・学校で教師に見守られる機会を設けることで、宿題はより効果的なものになるのではないか
・保護者の関与は効果がある場合もあればない場合もある
・宿題の効果は、能力の低い学習者より高い学習者の方が、また低年齢よりも高年齢の方が高い
宿題によって、かえって自力で学べなかったり学校の学習についていけなかったりということが助長されてしまう学習者はあまりにも多い

 ・宿題は動機づけを低減させ、誤った学習行動を定着させ、効果的でない学習習慣を身につけさせることにつながりうる
 ・特に小学生に当てはまる
・宿題の効果量では小学生と高校生との間に顕著な差
 ・高校生の方が学習能力が高いことを反映していると考えられる
・重要なのは、宿題を与えることは学習者の時間管理能力を高めることにはつながらず、学習管理能力を高めるというエビデンスもない

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■教育の効果: メタ分析による学力に影響を与える要因の効果の可視化

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